わたしの働いていた塾に、ある3年生の女の子が入塾してきました。
しっかりしたタイプの女の子で、とても丁寧に、板書をノートに写していました。
ちょっと丁寧すぎるくらいで、講師としては、
もう少し早く書いてくれないかなー
これは消して先に進みたいなー
と心の中で思っていたことが何度もあります。
その頃は、特にキラリと光るセンスのようなものはなく、普通の、学校の中では「できる」に入る女の子かな、という印象でした。
6年生になったその子はなんと、
偏差値70ほどの最難関女子校に合格しました。
彼女は字の丁寧さはそのままで、経験を積みながら早く書くこともできるようになり、
またその素直な性格から、苦手科目が特になく、4科目ともにある程度の点数が取れることが大きな強みになっていました。
もちろん他にもたくさんの努力をご本人とご家族がされたのだと思いますが
彼女を見ていて、より一層、字を丁寧に書くことは大切だと思うようになりました。
きれいに書く、ということではないのです。
初めは多少時間がかかっても、
自分なりに、丁寧に書く、ということが大切です。
まず、漢字の間違いや計算ミスが圧倒的に少なくなります。
そして、精神的な落ち着きが身につき、考える力につながっていくのだと思うのです。
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