『普通の小学生』が中学受験に挑むときの、塾選びや家庭学習で気をつけること。

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こんにちは。数ある中学受験ブログの中から当サイトを訪れてくたださり、ありがとうございます。


『普通の小学生』の中学受験を応援&サポートしている、モキチクワといいます。

モキチクワ
モキチクワ

都内の中学受験塾で正社員講師として働いていました。

今は3児を子育て中の元塾講師です。


今までにいろいろなお子さんに出会いましたが、一人として同じタイプのお子さんはいませんでした。


偏差値にしても、同じ学年のお子さんでも30台から70台まで、さまざまです。


そんな中でいつも思っていたことがあります。


それは、

ほとんどのお子さんは、中学受験においては『普通の小学生』である

ということ。


中には「スーパーキッズ」と呼ばれるような、頭の回転がものすごく早く、集中力もずば抜けていて、好奇心も旺盛なお子さんがいることは確かです。



しかし、SNS上ではたくさんいるような気がするスーパーキッズも実際にはごくわずか。
中学受験をするほとんどのお子さんは『普通の小学生』です。



「ボリュームゾーン」と言われるお子さんたちだけでなく、

偏差値で言えば60前後の、あるいは65に近いようなお子さんたちも(それ以上も?)『普通の小学生』といえる、とモキチクワは考えています。


そして、さらに突き抜けた偏差値を取るお子さんも『普通の小学生』であることがあります。



『普通の小学生』であるにも関わらず、偏差値の上位層にいるお子さんたちに共通しているのはどんなことか、わかりますか?


それは

「家庭学習がしっかりと成立している」

ということです。

モキチクワ
モキチクワ

偏差値上位の『普通の小学生』で家庭学習が成立していないお子さんはいません。

このブログでは、『普通の小学生』が中学受験で戦っていくために一番大切なこととして
低学年から『家庭学習の習慣』をつける、ということを別の記事でも詳しく書いています。



お子さんの中学受験をこれから検討しようと思っている方は、ぜひお読みいただけたらと思います。

「ボリュームゾーン」という言葉をよく聞きますよね。「ボリュームゾーン」とは、つまり、模試やテストの結果として出る偏差値において、45~55あたりの(平均点だと偏差値は50)、一番人数のボリュームのあるゾーンのことを指しています。



【注意してね!】中学受験においては、受ける模試によってお子さんの学力層が異なります。その結果、模試によってボリュームゾーンとされるお子さんたちの学力層が異なります。


『普通の小学生』とはこんな感じ

目の前のお子さんは『普通の小学生』ですか?

モキチクワが中学受験において『普通の小学生』と呼ぶのは、こんなお子さんたちです。

学校の成績が良くても、だいたいのお子さんは『普通の小学生』

中学受験をするならば、学校の勉強は問題なく「できる状態」であることがまずは必要です。


ですが、学校の成績がとても良いとしても、「中学受験でも成績がよい」かどうかはわかりません。


なぜかというと、

小学校の学習内容は中学受験における学習内容と比べると易しすぎるので、お子さんの理解力や出来具合を細かく測ることができないからです。


「学校の成績がいいので、中学受験をさせようと思って塾に入れたけれど、思っていたよりも全然成績が伸びない」というのはよくあるお話です。


公文やそろばんは、進みが早くても『普通の小学生』であることが多い

「公文を数学年先取りしている」「そろばんの級が他のお子さんより上」というのもよく聞くお話ですが、


だからといって中学受験におけるスーパーキッズとは限らない、とモキチクワは考えています。



もちろん、それらの能力は素晴らしいですし、充分に伸ばしていってほしいと思います。
しかし、公文やそろばんと、中学受験の学習内容はだいぶ異なります。

モキチクワ
モキチクワ

公文やそろばんは、中学受験の準備として、「計算力」や「集中力」を鍛える手段と考えましょう。


公文やそろばんのみではなく、中学受験へ向けて低学年から「論理力」「思考力」「読解力」のようなものも同時に意識して身に付けていくことをおすすめします。

『普通の小学生』は、こんなことに気をつけてほしい

何度も言いますが、だいたいのお子さんが『普通の小学生』です。

『普通の小学生』に、なんの準備も配慮もなく、大手中学受験塾のカリキュラムに沿って勉強を進めようとするのが無理ですし、無謀です。


『普通の小学生』は少しずつ、確実に、鍛えていく必要があります。
そして、志望校に合格できるくらいの実力をつけていくことを目指します。

そのために気をつけていただきたいことを以下にまとめました。参考にしてみてください。

まずは「家庭学習の習慣」をきちんとつけることが大切

何度も言いますが、「家庭学習の習慣」がついていない『普通の小学生』に、中学受験はかなりきついです。


中学受験の勉強を始める前提として、とても大切なのは「スケジュール通りに勉強できる」ということです。

どのお子さんにとっても1日の時間は24時間で、そのうち勉強に使える時間は限られていますよね。


「使える時間にちゃんと勉強できる」ということは、誰にでもすぐにできることではありません。



中学受験塾に通うようになってから家庭学習の習慣をつけようとしても、正直遅い、です。


習慣をつけようと試行錯誤している間に、塾のカリキュラムはどんどん進みます。

家庭学習が成立していない状態では、塾で学習した内容を定着させることは難しいと考えてください。



すでに中学受験塾に通っているけれどなかなか成績が上がらない場合は、この「家庭学習」をしっかりと回せているかどうか気をつけてみてください。


うまくできていないのであれば、宿題をこなしたりクラス分けテストのことを気にするよりも、まずはしっかりと家庭学習をスケジュール通りに成立させることに注力してみましょう。

低学年の皆さんは、今のうちにスケジュールを意識しながら勉強をして、「スケジュール通りに勉強する」練習をしていきましょう。



低学年のお子さんには、親御さんがお仕事で忙しかったり勉強内容を管理するのが難しい場合はとくに、「通信教育」を上手に利用することをおすすめします。


家庭学習では、中学受験をするからと言って難しい問題ばかりをやるのではなく、お子さんの学力や理解力に合った問題を自分で進めていくことが大切です。

適した難易度の「通信教育」を選べば、それが可能です。

お子さんの学力は学校のテスト結果などから判断することができます。



☆学校のテストではほぼ100点を取れる、というお子さんには【Z会の通信教育 小学生コース】がおすすめ。Z会小学生コースを継続することが中学受験の準備になります。
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中学受験塾の選び方

中学受験をするとしたら、だいたいのお子さんは「中学受験塾」に通うことになると思います。

(「塾なし中学受験」も最近では気になるワードです。確かに、志望校によっては「塾なし」で中学受験をすることも不可能ではないと思いますが、『普通の小学生』には、なかなか厳しいのでは…というのがモキチクワの意見です。)


サピックス・四谷大塚・早稲田アカデミー・日能研・浜学園・希学園・馬淵教室などの大手中学受験塾に加え、各地域で展開している中学受験塾や個人経営の塾など、さまざまな塾があります。


お住まいの地域・通塾にかかる時間・通塾の曜日・教材・カリキュラムやテスト・入塾テストの結果合格実績】などを検討して塾選びをします。



その際に、『普通の小学生』のご家庭に注意していただきたいことは

その塾では、家庭でのフォローがどれくらい必要か、それができるか、を考える

ということです。

モキチクワ
モキチクワ

『普通の小学生』は、ご家庭でのフォローなく中学受験の勉強を進めていくことはほぼ不可能です。

塾の授業カリキュラムが早かったり難しい内容が多い場合は、それだけフォローにかかる時間も長くなります。

塾でどれだけの個別フォローが期待できるか、というのも重要なポイントです。

↑塾選びについてまとめた記事です。参考にしてみてください。

塾の個別フォローがあれば少しはご家庭での負担が減るかもしれませんが、
塾によっては個別のフォローがほとんど期待できない場合もありますので、そのあたりはよく検討してください。


カリキュラムの難易度が高く進度も早い塾を選択したが、ご家庭でのフォローがうまくいかない(それでも塾を変えたくない)場合は、

遅くなり過ぎない段階で「家庭教師」や「個別指導」といった外部のフォローが必要になることもある、と考えておきましょう。



偏差値のとらえ方

『普通の小学生』の中学受験では、「偏差値」のとらえ方にも注意が必要です。


「偏差値」について気をつけておきたいポイントは以下の3つです。

  1. 中学受験をするお子さんたちは日本の全小学生の中での学力レベルが中~最上位のお子さんなので、その中においての偏差値である。

  2. それぞれの模試によって、偏差値が表す学力がかなり異なる

  3. 「偏差値」はあくまで指標であり、合否の可能性を完璧に表すものではない


まず①ですが、

中学受験をするのは全小学生の中でも限られたお子さんたちだけです。

学力レベルで見ると、小学生全体の中では真ん中くらい~最上位のお子さんになります。


その中においての「偏差値」ですから、「偏差値50」といえば「小学生全体の中ではそこそこできる」ととらえても構わない学力レベルといえます。


ここで②です。

でも「偏差値50」といっても、実はお子さんの学力のレベルがもっと厳密にどれくらいかは「どの模試の偏差値50か」を聞かないとわかりません。


中学受験においては、いくつかの有名な公開テストがあり、それらのテストの偏差値を参照しながら、最終的な志望校を決めることになります。



その公開テストを難易度の高い順に並べると、以下のようになります。

サピックスオープン(サピックスが実施している模試)
合不合判定テスト(四谷大塚が実施している模試)
全国公開模試(日能研が実施している模試)
合判模試(首都圏模試センターが実施している模試)

基本的には、お子さんが通っている塾が実施している模試を受けることが多いです。


中小塾や個人塾に通っているお子さんは、上記4つの模試の中から選んで受験することになります(塾から指示があることがほとんどです)。

この4つの模試では、受験しているお子さんたちの学力層が違います。

それぞれの塾に通うお子さんたちの学力層が違う、とも言えます。

わかりやすいように、いくつかの私立中学のそれぞれの模試における偏差値を比べてみます。

私立中学校サピックス四谷大塚全国模試首都模試
開成(男子)68727278
海城(男子)59676574
逗子開成(男子)52565969
国学院久我山(普・女子)掲載なし494961
大妻多摩(女子)掲載なし394352
※偏差値は2024予想(80%)2/1AMから抜粋(サピックス偏差値はHPから抜粋)
※選択した学校に特に意味はありません。偏差値の分布からわかりやすいようにランダムに選びました。

偏差値の上位の学校については、各模試でそこまで差があるようには感じないかもしれません。
(偏差値が高すぎてよくわからない、とも言えますよね…^^;)


偏差値を少しずつ下げていってみると、それぞれの模試における偏差値の違いがよくわかります。


例えば、神奈川県にある「逗子開成中学校」という男子校を見てみます。

首都圏模試センターの「合判模試」では、「偏差値69」というかなり高い偏差値になっていますが
サピックスオープンでは「偏差値52」となり、まさにボリュゾです。


この偏差値の差をどのように考えればいいのかというと、


サピックスという中学受験塾に通っているお子さんたちの中では、「逗子開成中学校」を受験するお子さんたちは「ボリュゾ」になります


しかし、地元の小中規模塾や、大手塾でも首都圏模試センターの合判模試を受けているお子さんたちの中では「逗子開成中学校」を受験するお子さんたちは「かなりできる層」になります



お子さんそれぞれに個性があると思いますので、どの塾がいい、ということは言えません。

サピックスに頑張って通っていたから「逗子開成中学校」に合格できたのかもしれないし、


サピックス以外に通っていたから、余計な劣等感を抱かず自己肯定感を保ちつつ「逗子開成中学校」に合格できたのかもしれません。


どちらが正解、どちらが間違っている、と決めることはできません。


モキチクワが言えるのは、

どの中学受験塾で勉強するかによって、どの層で勉強するかが違ってくる

ということです。

お子さんそれぞれの個性を一番近くで理解している親御さんが


どの塾で勉強するのがわが子にとっていいのか、を決めればよいとモキチクワは考えています。


SNSやメディアとのつきあい方

近年の中学受験は、それまでよりもさらに「情報が溢れている」という雰囲気があります。

SNSやネットメディアのおかげ(のせい?)だと思いますが、これらとのつきあい方にも注意をしていただけたらと考えています。


中学受験は少し特殊です。

小学生が10歳くらいからかなりの頻度で塾に通い、12歳がする受験なので、親御さんの関わりがどうしても欠かせません。
(たまに、ほんとうに手のかからないお子さんもいると思いますが、かなりのスーパーキッズだけだと思います)


ですので、親御さんの中にも中学受験にのめり込んでいく方々が少なからずいます。

とくに旧ツイッター、今やXの掲示板などには、わが子の中学受験の経験やその過程で得た知識を投稿している方がたくさんいらっしゃいます。

インスタグラムには、自分のお子さんの模試結果の画像を載せている方もいらっしゃいます。


それらがダメだ、と言いたいわけではありません。


モキチクワが言いたいのは

SNSなどで一般の方々からの情報をあまり鵜呑みにしないほうがいい

ということです。


お子さんは、性格も考え方も体格も精神年齢も、一人ひとりみんな違います。ご家庭の雰囲気や決まり事などもそれぞれ全く違うと思います。


でも、SNSなどで、すごく成果があったような情報を見ると、それと同じようにしてしまう、した方がいいのではないかと不安になってしまう、そういった傾向があると思います。


「このインスタのお子さんと比べるとわが子はなんてできないのだろう、こんなんじゃ中学受験なんて撤退したほうがいいのではないか」


そんな気持ちになることもあるかもしれません。


もちろん、いろいろな情報を参考にするのはよいと思います。

でも、XやYoutubeやインスタグラムなどに載っている情報は、ほんの一部で、日常の中の一場面を切り取ったに過ぎません。

ご自身のお子さんには、お子さんの育ってきた環境があるし、親御さんだって違う人間ですよね。

まずはお子さん自身の「学び」をしっかりと見つめてください

どこかの他のお子さんの一場面と比べるのではなく。


そして、不安になったり迷ったりしたときは、お子さんが通われている塾の先生をまずは頼りにしてみてください



小学生がする中学受験は、お子さんと普段から接している専門家から見ると、親御さんが見えているのとはちょっと違った景色に見えていることがあります。


世間一般の噂や、スーパーキッズをお持ちの他の親御さんの意見に不安になるよりも、お子さんを知る専門家に相談することが大切です。


☆『普通の小学生』がボリュゾを超えるための、モキチクワのインスタグラム。ちょっとした家庭学習のポイントや『普通の小学生』に気をつけてもらいたいことなどを発信しています。よかったらフォローしてみてください。
『普通の小学生』であるわが子のリアルな中学受験へ向けた様子などもたまに投稿しています^^

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コメント

  1. あな より:

    びっくりします

    • モキチクワ モキチクワ より:

      あなさん

      コメントいただき、ありとうございます。
      もし具体的に気になることなどがありましたら、どんなことでも遠慮なくご連絡ください。

      モキチクワ

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