こんにちは。元中学受験塾講師のモキチクワです。
現在は3児の子育てをしながら、『普通の小学生』の中学受験をサポートするためにブログやインスタグラムでの情報発信をしています。
お子さんの「中学受験」について考え始めたら、親御さんたちは巷に溢れるたくさんの情報を集め始めると思います。
このブログにも訪れていただき、とてもうれしいです。
このブログでは『普通の小学生』の中学受験を応援しています。
『普通の小学生』ってどういうことでしょう?
たとえばですが、公立小学校のクラスの中で一番成績のいいお子さんがいたとします。
このお子さんは、中学受験の世界においてもトップクラスで、最難関校に合格する可能性が高いかというと、
そんなことはありません。
『普通の小学生』であることがほとんどです。
SNSや書籍で見るような「偏差値70近い小学生」は、ほんの一部のお話です。
では、『普通の小学生』は中学受験ではよい結果が残せないのか?
いえいえ、そんなことを言いたいのではありません。『普通の小学生』も勉強の仕方次第でしっかりと成績を上げていくことができます。
ただ、いろいろと注意は必要ですし、親御さんの適切なフォローが欠かせないよ、ということをお伝えしたいのです。
『普通の小学生』の親御さんが、SNSやメディアで目にするスーパーキッズの成績に翻弄されることなくお子さんの中学受験を伴走していくために、
このブログを参考にしていただけたら嬉しく思います。
さて、「中学受験」の情報を集めたとき、皆さんは「中学受験」にどのようなイメージを持たれましたか?
実は、「中学受験」は、「こういうものだよ」と一言で語れるようなものではありません。
ご家庭の方針、お子さんの能力、志望校のレベル、どの塾を選ぶか、または塾なしか…それぞれのご家庭やお子さんの状況次第で、さまざまな中学受験の形があります。
中学受験をするかどうかは親御さんが決めてもいい。だけど…
当たり前ですが、中学受験をするのはお子さんで、そのお子さんは小学生です。
そこが、中学受験の一番難しいところですね…
高校受験や大学受験では、受験するお子さんたちは15歳や18歳ですから、自分の目標や勉強内容について自分で考えて決めることができます。
でも、小学生はどうでしょうか。しかも、中学受験へ向けて本格的に勉強を始めるのは4年生、10歳です。
「自分の進路や将来を見すえて、学校の進学実績や授業内容を比較して志望校を決め、その学校に合格するための学習計画を立てて実行していく。」
そんな10歳がいると思いますか。どこかにがいるのかもしれませんが、そんな小学生はまれだとモキチクワは思います。
つまり、中学受験をするかどうかを実際に決めるのは親御さんです。親御さんが決めていいのです。
ただ、「中学受験をするから、勉強しなさい」とだけお子さんに言って、強制的に塾に通わせるだけでは
成績が上がる可能性は低いし、お子さんが勉強にマイナスイメージを持ってしまう可能性もあります。
中学受験の勉強は、そんなに簡単なものではないからです。
親御さんが「中学受験をする」と決めたのなら、お子さんが「中学受験の勉強に向かう」ことができるように家庭学習の習慣をつけたり、計算力を鍛えたり、学校の見学に一緒に行ってみたり、
できれば低学年から様々な準備をしていくことが必要だモキチクワは考えています。
中学受験の勉強は、スケジューリングが肝心
小学生の親御さんはよくわかっていると思いますが、小学生にはあまり時間がありません。
平日は学校から帰ってくるのは15~16時。
塾は17時くらいに授業がスタート。
塾の授業が終わって帰宅するのは21時(学年にもよりますが)。
そこから軽食を食べて、お風呂に入って、なんだかんだとしていたらあっという間に22時。
そろそろ床につかせたい時間ですが、その日の塾の復習を少し…などと考えると、寝るのは一体何時になるのでしょう。
塾にもよりますが、週2~3日は通塾日があります。平日5日間のうち3日間がこのようなスケジュールになるとすると
学校の宿題をやる時間、塾の宿題や復習や小テストの勉強をする時間、週末のテストのために勉強する時間…
他の習い事をしている場合は、さらに時間が必要ですし、やりくりが大変です。
ですから
『どの曜日のどの時間で何をするか』をはっきりと決めておくことがとても大切です。
そして、ここでもう一つ大切なのが、「これ以上はできない」というラインも持っておく、ということです。
当たり前ですが、小学生が勉強できる時間には限りがあります。
たとえば休日に、午前4時間・午後4時間・夜2時間、そんな勉強の仕方を『普通の小学生』ができるかというと、なかなか難しいです(受験生はまた別ですが)。
睡眠時間を削りすぎることにも、大きなリスクがありますよね…
小学生としての生活時間の中で、可能な範囲で努力し、できる勉強をしていく。
そういう意識が『普通の小学生』の親御さんに求められているのではないかと、モキチクワは考えています。
「こんなに勉強してかわいそう」とは思わなくても大丈夫
そのように考えたとしても、中学受験をする小学生は結局はたくさんの時間を勉強に費やすことになります。
「小学生なのに、こんなに勉強させてかわいそう」と感じる親御さんもいらっしゃると思います。
もちろん、本気でどうしてもそう思われるのなら、高校受験を選択するべきです。
中学受験者数は2023年に過去最高を更新しましたが、少子化もありますから、おそらくここが頭打ち。モキチクワは、ぜったいに中学受験の方がいい、とは思いません。どっちでもいい!
でも、中学受験で勉強する内容はとても「豊かで充実した学び」だということを忘れないでいてほしいと思っています。
算数では小学校で学ぶ範囲を大きく超えて頭を最大限に使って鍛えることができるし、国語では漢字や知識、語彙力を身に付けながら、普通の生活では出会わないような文章を読むことができます。
理科や社会においても、小学校で学ぶ内容よりも、学校によっては中学校で学ぶ内容よりも、さらに濃い知識を身につけることができます。
ただの「詰め込み」と考えるのはもったいない、そんな勉強をするのが中学受験です。
ただ、お子さんの能力はかなり個人差がありますし、あくまでも「12歳」時点での理解力や思考力によるので、
中学受験のための勉強が「キャパオーバー」となる場合ももちろんあります。
そんなときも、
「お子さんの12歳時点での「できる範囲」で勉強をして、合格した中高一貫校に進学し、公立にはない学びを展開する6年間を経て大きく成長する」
そのような考え方もできます。
また、大学受験のあり方も今後はさらに変わっていくことが予想されています。
最難関・難関中学に合格してガリガリ勉強することを目指すのが「正解」なのか、価値観も変わってくるのではないかと考えています。(もちろん、最難関・難関中学への合格も素晴らしいことです!)
魅力的な私立中高一貫校はたくさんありますので、そういった「学校選び」もぜひ親子で楽しんでいただきたいと思います。
「中身」を見ずに「結果」を求めるのは乱暴
とは言え、先ほども書いたように、中学受験のための勉強は「難しい」です。
スーパーキッズにとっても難しいもの。つまり『普通の小学生』にとっては「かなり難しい」ものです。
その難しさは、小学校での勉強とは比べものにならないくらいです。
正直に言えば、小学校の勉強でよく理解できないことがあったり、テストでは100点は取れずいつも80点くらい…というお子さんにとっては、
中学受験のための勉強は「かなりかなり難しく、きつい」です。
もし大手塾のカリキュラムに沿って勉強を進めていくとしたら、相当の覚悟で挑む必要があるかもしれません。
そんな『普通の小学生』の中学受験において、親御さんに覚えておいていただきたいのは
お子さんの理解度やテストの解答用紙を見ずに、偏差値や点数だけを求めるのは乱暴
ということです。
何度も言いますが、『普通の小学生』にとって、中学受験へ向けた勉強というのは「かなり難しい」ものです。
塾に通って授業を受けているだけでは、テストの点数が取れたり偏差値が高く出たりはしない、と考えてよいです。
お子さんが今、どのあたりまで理解できているか。
どのくらいの難易度の問題は、まだ一人で解くのが難しいのか。
お子さんの現状をできるだけ把握して、その上でテストの内容をみて、判断をしていく必要があります。
親御さんも忙しいのに、大変ですよね(T T)
「中学受験は親が9割」と言われてしまう原因は、このようなところにありますね…
でもやはり、中学受験をする、と決めたら、親御さんのご家庭でのフォローと理解が必要です。
『普通の小学生』は「努力」をするところからのサポートが必要
お子さんが『普通の小学生』だと思ったら、「努力」の仕方から身に付けていく、つもりでいてほしいと思います。
塾の授業で習ったことを、どうやって復習するのか。
それは1回だけで身につくのか。
どのくらい集中することができるのか。(お子さんによって違うと思います)
そのようなことがすべて初めての体験ですので、
できないからと言って「ダメだ」と考えるのではなく、中学受験の勉強を通して「身に付けていく」という意識で、
お子さんに伴走していきましょう。
☆『普通の小学生』の中学受験を応援するインスタグラムもやっています。ブログよりも端的にわかりやすくポイントをまとめていますので、よろしかったらフォローしてみてください。
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