こんにちは。元中学受験塾講師のモキチクワです。3児の子育てをしながら、『普通の小学生』の中学受験をサポートする記事を書いています。
「中学受験は、親が9割」
という言葉をいろいろなところでよく目にしますよね。
本当に、「中学受験は親が9割」なのでしょうか。元中学受験塾講師として、思うところを書いていこうと思います。
親は5割!という気持ちで。(個人的な意見です)
個人的な考えですが、わたしの印象では
「中学受験は、親は5割、子どもが5割」
といった具合です。
この、子ども5割、にはもちろん塾での勉強なども含まれます。
なぜ子どもの割合を5割としたかというと、
結局のところ
お子さん自身が「自分の受験である」ことを自覚して、主体的に勉強に取り組めるようになる
ということが、中学受験では重要だからです。
高校受験や大学受験でも同じですよね。それが、小学生にも求められる、ということが
中学受験の大変なところです。
ただこの割合の考え方は、何を親の役割とするか、それをどうとらえるか、で変わってきます。
「親ってこんなことまでやらなければいけないのか!」ととらえれば「親が9割」になるでしょうし、
「子ども自身がこんなに頑張って受験するのだな」ととらえれば「子どもが5割」(それ以上かも?)になるでしょう。
つまり、最近巷でよく聞く「中学受験は親が9割」は「中学受験は親御さんのサポートが必要だよ」ということをやや大げさに言っている、ととらえるといいと思います。
では、中学受験において、親御さんはどんなサポートをしたらよいのでしょうか。
お子さんが中学受験をするときに親がやった方がよいと思われることを元中学受験塾講師の立場から、具体的に考えてみました。
中学受験で、親御さんがやった方がいいこと
お子さんが中学受験をするときに、親として意識したやったほうがいい(気を付けた方がいい)ことを
元中学受験塾講師として考えると、大きくわけて、以下の6つになります。
① 毎日の家庭学習のスケジュール管理 ② 学習内容のチェック(今、何を学んでいるのか) ③ 宿題の出来のチェック(どのくらい理解できているか) ④ 塾からもらうプリント等の管理 ⑤ テスト時のケア(結果の確認、間違えた問題の把握、解き直しの管理) ⑥ 子どものメンタルケア(励まし・促し・叱咤など)
多いと思いますか?これだけか…と思われる方もいるかもしれませんね。
中学受験塾への通塾が始まると、体調管理や送り迎え、学年が上がるとお弁当作りなどの可能性もありますが(夕ご飯は家で食べる、ということをコンセプトとしている中学受験塾もあります)、
ここでは省きました。
すべて大切ですが、中でも最も大切だと思うのが、
①毎日の学習スケジュールの管理
です。
親御さんもお仕事があったり、毎日の生活がありますから、とても忙しいと思います。
その中で、毎日の学習スケジュール管理を子どもに任せてしまうこともあるかと思いますが、
ほとんどの『普通の小学生』にとっては、自分でスケジュールを立てたり、それを自分で守ってやっていくことは難しい…
と考えてください。
「勉強しなさい」「宿題終わったの?」「時間ないよ!」と言わずとも、自分で勉強する子
というのは理想的ですが、そんなお子さんに会ったことは数回あるかどうか、です。
実際に、東大生は親に「勉強しなさい」と言われたことがない人が多いらしいですが、
おそらく彼らの親は、
「勉強しなさい!怒」
という言葉を使わずに、子どもを学びへ向かわせるような雰囲気や仕組み作りをしていたのではないか、と推測します。
つまり、お子さんが勉強に向かえるように親御さんがうまく方向づけすることが大切
ということです。
でも、こんなに偉そうに言っているわたしも、わが子をうまく方向づけられているという自信はありません…
子どもの性格は一人ひとり違うし、親だって自分自身の感情もあるし、簡単にできることではないのだな、ということを日々実感しています。
それでも、『普通の小学生』の中学受験においては、やはり親御さんの方向づけやスケジュール管理が必要不可欠です。
しかも、最終的には自分でやっていく力をつけなくては、思うような合格にたどり着くことは難しいので、
スケジュールを管理しつつも、お子さんの自主性も育んでいく
そんな難しいタスクを背負っているわけです。
書いているだけで、気分が重くなってきました^^; 大変ですよね…。
やっぱり、親が9割じゃん!、と言いたくなってきましたが、
あくまでも、子どもが主体であることは大切です。
受験当日、子どもたちが志望校の昇降口に入っていく後ろ姿には、頼もしさを感じます。
その先に、合格があります。
時には親子のバトルがあるかもしれませんが、お子さんの学習環境を整えながら
お子さん自身が自分で学んでいく力をつける。
それが、中学受験をするもう一つの目的である、と言えるのではないかと考えています。
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