あのスタディサプリを中学受験の対策として利用することができます。
「どんな風に使えるのか」「どのように使えばいいのか」この記事でまとめています。
都内で中学受験塾の講師をしていた、モキチクワです。
現在は3児の子育てをしながら、中学受験の煽らない情報をお伝えしています。
このブログでは『普通の小学生』の中学受験を応援&サポートすることを目的としています。
『普通の小学生』とは、低学年のうちから模試で偏差値60以上を取ったりしない、普通の小学生のことです。
『普通の…』と言われて気分を害する方もいらっしゃるかもしれません。
でも、中学受験をするお子さんのほとんどが『普通の小学生』であると、モキチクワは考えています。
↓『普通の小学生』について、もう少しよく知りたいという方はこちらの記事を読んでみてください。
さて、スタディサプリ、中学受験に使えるのかどうか気になりますよね。
何と言ってもかなり家計に優しくて
聞いたことのない方はいないのではと思うほど有名な、受験業界の初代サブスクともいえる存在です。
はたしてスタサプは、中学受験の勉強に使えるのか?
元中学受験塾講師が検討してみました。参考にしていただけたら幸いです。
スタディサプリは中学受験に使えるのか?
結論から言います。
スタディサプリは、中学受験の勉強に使えます。
でも、スタディサプリだけだと足りません。
ということになります。
足りないけれど、使えます。
では、スタディサプリはどんなコンテンツなのか
「使えるけど足りない」とはどういうことか
さらに中学受験におけるメリットやデメリット
そしてスタディサプリを中学受験でどのように使うのかをまとめていきます。
スタディサプリは、すきま時間に最適な、学習動画サービス
未就学の小学校入学準備(年少~年長)から、小学生(学校補習・中学受験対策)、中学生(学校補習・高校受験対策)、高校生(学校補習・大学受験)までを網羅しているコンテンツです。
そのうち、小学講座では約600講座の視聴ができます。
小学4年生からは、短い動画とテキストがセットになっています。
テキストは無料でダウンロード&印刷が可能(冊子形式のものを購入することもできます)。
単元ごとに細かく分かれていて、1つの動画が15分程度にまとめられているので、集中力を切らさずに視聴しやすい動画になっています。
※中学生以上を対象としたサービスですが、動画見放題+週1オンライン授業、という受講の仕方もスタートしたようです(新中3生の募集は終了、とのこと)。
中学受験には、小学講座(4年生以上)の【応用】が対応している
小学生講座の4年生以降は映像授業となり、【基礎】と【応用】の2レベルがあります。
そのうちの【応用】レベルが、中学受験の内容に対応しています。
ただ、その【応用】レベルは「中学受験における基本的な内容」とのことなので、
難関校・最難関校を目指している場合は特に、スタディサプリだけでは足りない、と言えると思います。
しかし「基本内容」は大切ですので、スタディサプリを上手に利用してステップアップしていくことはできると思います。
動画に対応している問題も、無料でダウンロードすることができます。
中学受験の勉強における、スタディサプリのメリット
中学受験におけるスタサプのメリットを考えてみました。
①とにかく安い!安すぎる。
スタディサプリのメリットと言えば、その価格の安さです。全ての動画が見放題で、月額2,178円(税込)。
これ以上のお金がかかりません(テキスト購入には別途費用がかかります。1,320円/冊)。
ご自宅にあるタブレットやパソコンを使用できるので、専用端末を購入する必要はありません(小1~3講座はタブレットを使用)。
中学受験塾に高い授業料を払っているので、
さらにプラスして、フォローのための何かにお金を支払うのはちょっと…
でも塾の授業だけでは心許ない…
という場合は、試してみる価値のある、良心的な価格のサブスクサービスです。
いつでも基本単元の復習ができるサービスとしては納得できる金額ですね。
②14日間完全無料でお試しできて、入会や退会の手続きが簡単。
「14日間無料体験」を申し込み、終了までに退会の手続きをすれば、完全に無料でお試しをすることができます。
また、しばらく続けてみて、「やっぱり必要ないかな」という時には、退会の手続きをすればすぐに退会となります。
営業での電話やわかりにくい退会の手続きなどもないので、ほとんどストレスなく利用が可能です。
勧誘電話や面倒な手続きが苦手なモキチクワは、この点がほんとうに助かります。
③学年を超えて、すべての動画を視聴できる。
お子さんの該当学年に限らず、全ての学年の動画を視聴することができます。
小学4年生が、6年生対象の社会(公民)の授業動画を観ることもできるし、
小学6年生が4年生の社会(地理)の授業動画を観ることもできます。
つまり、「予習も復習も、観たい放題」。
ここだけの話ですが、中学や高校の範囲の授業も視聴できちゃうので、かなり贅沢なサービスだと思います。
④強制力が「ゆるやか」である。
中学受験のための映像授業、というと「四谷大塚の進学くらぶ」や「Z会中学受験コース」などがありますが、これらは、スケジュールを固定された動画です。
それらと比べるとスタディサプリは、スケジュール的な強制力が全くありません。
つまり、「観たい動画を観たいときに観る」ことができます。
この動画を今週観なくちゃ、といったストレスは全くありません。必要なときに、適した動画を選んで視聴することができます。
中学受験の勉強における、スタサプのデメリット
「予習・復習、やりたい放題」のスタディサプリ。
でも、「中学受験の勉強」を全体的に考えると、以下のようなデメリットも考えられます。
①中学受験の対策としては、万全ではない。
スタディサプリのコンテンツは、小学4年生以降は動画が【基礎】と【応用】に分かれています。
その【応用】が「中学受験対策」のための動画となっています。
しかし、そのスタサプの【応用】は「中学受験における基礎」なので
最難関・難関校を目指した、難易度の高い知識や問題演習まではカバーできません。
(模試の1⃣2⃣あたりの難易度、とのことです)
また、各学校の過去問対策にはなりません。
そして、わからない問題があったときに質問することはできません。
あくまでもスタディサプリは中学受験の「基礎内容」の動画コンテンツ、と考えるのが良さそうです。
でも、基本が身についていない『普通の小学生』はたくさんいます。
基本ができてこそ、応用ができる。基本が大切です。
「基礎内容」の解説をいつでも、何度でも観れるのは、とても役に立つはずです。
②強制力がない分、親御さんが視聴をコントロールする必要がある
「メリット」としても書きましたが、強制力がなく自由に必要な動画を視聴できる反面、
いつ・どの映像を・どれくらい視聴するかは、お子さん本人や親御さん次第となります。
中学受験の勉強においては、勉強をするのは小学生ですから
親御さんが視聴のコントロールをすることが必要になってくるはずです。
それがめんどくさい…という親御さんもいるかもしれませんね。
お子さんの学習状況は、登録した親御さんのメールに送られてきますので
お子さんが今どの単元を学習しているか、定着具合はどうか、進みに遅れはないか、などの確認をすることが可能です。
中学受験のためのスタディサプリ、おすすめの使い方はこれ!
中学受験にスタサプは使えます。
「中学受験の勉強」にスタサプをどのように活用することができるのか、まとめてみました。
参考にしてみてください。
①先取り学習のツールとして、使う
未就学児(小1講座の内容を受講する)から小学3年生までは、映像授業ではなく「タブレット学習」としての機能となります。(科目は「算数・国語」)。
小1・小2講座に関しては現在内容を改定中。順次配信中ですが、小2の3学期後半分を2024年5月下旬に配信して、改定完了です。
小1~小3講座では、朝学習で15分取り組む、などゲーム感覚で進めることができます。
小4講座以降の映像授業(4科目)については、
中学受験塾に入塾する前に「算数の計算方法」や「小数・分数の単元」などを先取り学習として視聴するのもよいと思います。
②復習&基礎固めのツールとして、使う
中学受験塾に通い始めてからは、塾の授業メインで学習をすすめることになりますが
例えば、6年生になって、「割合」の基本がわかっていなかったり、歴史の弥生時代を復習したい、となったときに
スタディサプリの該当単元を視聴して、復習&基礎固めをすることができます。
さらに「塾なし中学受験」をお考えのご家庭にとっては、頼りがいのある基本動画コンテンツになります。
親御さんの声掛けなどが必要ですが、
「この単元の基本を復習させたい」という時に役立つ
それが、スタディサプリです。
実際にこんな使い方をした人発見!
実際にスタサプを中学受験の勉強に活用している方や、授業をしている先生のポストです。
社会の講座を担当されている、玉田先生のツイート。役立つ動画であることは間違いなしですね。
Youtubeにも、授業動画や解説動画は落ちていることもあるのですが、希望の単元を扱っている動画を探すのが大変だし
内容の質についてはどうなのか、判断が難しいですよね。
その点では、「いつでも頼れる、基本の動画コンテンツ」という位置づけのナンバーワンではないかと思います。
理科の全講座を視聴したくなってきました…。
親も視聴してみることができる、というのは最大の利点です。
(親御さんにそんな時間があるかどうかは、また別の話ですが)
中学受験の勉強を進める中では、
「スタディサプリ」は、おうちで基本を教えてくれる先生
となります。
家庭教師や個別指導に頼むよりはかなりコストを抑えて利用できるので、
「塾以外に何か頼れるものがほしい…」というときには、ぜひ試してみてください。
もちろん動画だけでは解決できない場合もあります。
やっぱり動画じゃなくて、実際に先生に教えてもらったほうがいいのかも…というときは、
中学受験に対応できる家庭教師が必要となります。
中学受験においては、家庭教師の選び方も難しいので、
こちら↓の記事を参考にしてみてください。
「塾なし中学受験」に興味のある場合は、こちらも参考になります。
『普通の小学生』の中学受験について、インスタグラムでも、よりわかりやすく情報をお伝えしています。
よろしければのぞいてみてください。
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